ライフハックとしてではなく、英語学習にも極めて有用なのが、著名人が10分程度のプレゼンを行うTEDです。
TED Talksとは、あらゆる分野のエキスパートたちによるプレゼンテーションを無料で視聴できる動画配信サービスのことです。10年ほど前にサービスが開始されてから、政治、心理学、経済、日常生活などの幅広いコンテンツが視聴できることから人気を集めています。
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TEDは4000を超える膨大な数の動画があります。しかし慣れないうちは、動画の探し方や視聴のコツが分かりませんよね。この記事では、数多くのTEDを見てきた管理人(塩@saltandshio)が、心を揺さぶられたトークをあらすじと一緒にご紹介します。
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自己中心的な学者の日本昔話:イーサルト・ギレスピー
古都京都にて、ある神道学者が祈りの最中、自らが雑念にとらわれていると気づいて、身体を清めるべく祓(はらえ)をすることにしました。彼は崇敬されている日枝神社に参詣することにし、道を独り歩みを進め、自分の心の安定を追求しながら雑念を振り払い、決して迷うことはありませんでした。しかしある日家に帰る途中、必死に助けを求める声が聞こえてきました。イーサルト・ギレスピーが慈悲の物語を語ります(約5分)。Iseult Gillespie / The Japanese folktale of the selfish scholar.
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悟りを開くという言葉を、人生に一度くらいは聴いたことがあるのではないでしょうか。では、その悟りとはなんでしょうか。Wikipediaによれば悟りとは『迷いの世界を超え、真理を体得すること。日常用語としては、理解すること、知ること、気づくこと、感づくことなどを意味する』とされています。
学んでも学んでも、学ぶほどに遠くに感じるもの。わかったつもりでいたのに、ちっともわかっていなかった……というのも、悟りと呼ぶものかもしれません。また、宗教によっても悟りの意味は異なり、学べば学ぶほどよくわからなくなり、遠くにあると思っていたのに実は目の前に存在していた、というのも悟りといえます。
本人に知る気持ちが無いと一生知ることは無い、それが悟りだと思います
雑念に惑わされる神道学者
このお話は、古都京都に住む神道学者に起きた出来事が語られています。ある敬虔な神道学者は、とても質素な暮らしをしていました。ですが、彼は少し神経質なところもありました。心を鎮めようとすればするほど、街の喧騒に気を取られていたのです。
彼は隣人たちに 自分の魂を穢(けが)されていると感じ、自らの身を清めるため祓(はらえ)を行うことにしました。(祓とは)身と心を清める儀式のことです。
He felt that his neighbors were polluting his soul, and he sought to perform some kind of personal harae— a purification ritual that would cleanse his body and his mind.
彼はさっそく、崇拝する日枝神社に参詣することにしました。
日枝神社(ひえじんじゃ)は山王信仰に基づき比叡山麓の日吉大社より勧請を受けた神社の社号である。
日枝神社とは / Wikipediaより
その旅は、丸一日かかるきつい登りが続きましたが、彼は旅によってもたらされる孤独に喜びを感じ、帰宅時に感じた心の平安は深遠なものでした。
…とtalkでは語られていますが、体を動かしたから頭もクリアになったのではないかと個人的には思います
とにかく穢れを避けて生きたい神道学者
神道学者は、出来るだけ長くこの明晰さ(身も心もスッキリとした感覚)を保ち続けたいと考え、この参詣をあと99回行うことを誓いました。
まるで100度参りですね
お百度参りとは、神様に願いを聞いてもらうために神社で100回お参りをする風習。民間信仰の一種で、何度もお参りの回数を重ねることで願いが成就するといわれている。
「お百度参りとは?願い事がかなうといわれる理由とその方法」より
さっそく神道学者は道を独りで歩み、心の安定を追求しながら雑念を振り払い続けました。心に迷いが生じることは無く、自分の誓いを守り続け、参詣が数日どころか数週間に及んでも、激しい雨の中や灼熱の太陽のもとを歩きました。
時が経つにつれ、彼が一意専心する中で現世とともに存在する― 目に見えない神の世界を感じる様になりました。
Over time, his devotion revealed the invisible world of spirits which exists alongside our own.
しかし、せっかく神の世界を感じられるようになったのに、神道学者は神とも人とも誰とも話そうとしませんでした。なぜなら、彼は道を踏み外して穢れてしまった者たちとは、絶対に関わるまいと心に決めていたからです。
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数ある穢れのなかで、特に忌み嫌われているのは
- 土地を穢した者
- 凶悪犯罪を犯した者
- 病人や死者
の三つです。神道学者は、特にこの三つを徹底的に避けて、来る日も来る日も参拝の旅を続けました。
ここまでくると、身を清めるというより潔癖に近いですね
しかし、80回目のお参りを終えて家に帰ろうとしたとき、どこからか女性の泣き声が聞こえてきました。最初は無視して家に帰ろうとした神道学者でしたが、心がかき乱されるほどに悲痛な泣き声に後ろ髪を引かれて、しかたなく道を外れて声のした方へと歩いて行きました。やがて窮屈な小屋に着くと、小屋の前で女性が泣き崩れていました。
憐れみを抱いた学者は、その女性に彼女の悲しみを教えてくれと懇願しました。彼女は母親が亡くなったばかりにもかかわらず、埋葬の手伝いをしてくれる人がいないと言いました。
Filled with pity, the scholar implored the woman to share her sorrow. She explained that her mother had just died— but no one would help her with the burial. At that news, his heart sank.
それを聞いた神道学者は大いに悩みます。なぜなら、遺体に触れれば自分の身が穢れてしまい、神に見捨てられてしまうからです。しかし、彼女の話に耳を傾けていくうちに、神道学者はすっかり同情してしまい、彼女の母親が無事に霊界へ行けるように一緒に老婆を埋葬したのでした。
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埋葬を終えたものの、死の禁忌が神道学者をひどく苦しめました。自分が立てたルールを無視して、神聖な旅路を堕落させてしまったからです。落ち込むだけ落ち込んだ神道学者は、身を清めるために一度神社に戻ることを決意します。
神社に着くと、神道学者は驚きました。なぜなら、いつもは静かなはずなのに、神と直に言葉を交わす祈祷師の話を聞こうと、たくさんの人でごった返していたからです。神道学者は人込みの中に紛れて、穢れた自分を周りに悟られぬように身を隠していました。しかし、祈祷師が神道学者をとある方法で見つけてしまい「群衆の前に出てくるように」と呼び出されてしまいます。
見捨てられる覚悟で学者は聖なる女性に近づきました。しかし、祈祷師はただ微笑みました。彼女は彼の不純な手を取り、彼にしか聞こえない祝福の言葉をささやき、彼の優しさに感謝しました。
Ready to be forsaken, the scholar approached the holy woman. But the medium merely smiled. She took his impure hand in hers, and whispered a blessing only he could hear— thanking him for his kindness.
この瞬間、神道学者は大いなる悟りを開きました。穢れは汚れではなく、堕落でも怠惰でもないということを悟ったのです。深い学びを経た神道学者は、ふたたび旅に出ました。今度は前回の旅路と違い、行く先々で病人や恵まれない人に出会うと彼らを助けるために足を止めるようになりました。
すると、神道学者は行く先々で霊界の美しさが見えるようになりました。
周りの人々は病人の世話をする神道学者に対して、口々に「そんなことをしたら身が穢れますよ」と苦言を呈しましたが、神道学者はその言葉に二度と心揺さぶられることはありませんでした。それどころか、神道学者はより恵まれない人々に手を差し伸べ続けたのです。
人々が祓を真に理解するには、自ら旅をするしかないと彼は知っていたのでした。
For he knew that people could only truly understand harae through a journey of their own.
このtalkでは、「人のために生きましょう」という高尚なことや、「辛い経験を乗り越えれば学びがある」とスパルタ的なことを言っているわけではないと思います。ただ何事も聞いたり見ただけでは物事の真髄はわからないということを伝えようとしているのではないでしょうか。
なぜなら、人は経験によってしか学ぶことが出来ないからです。
英語全文
In ancient Kyoto, a devout Shinto scholar lived a simple life, but he was often distracted from his prayers by the bustling city. He felt that his neighbors were polluting his soul, and he sought to perform some kind of personal harae— a purification ritual that would cleanse his body and his mind.
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The man was true to his word, and as days stretched into weeks, he walked through driving rain and searing sun. Over time, his devotion revealed the invisible world of spirits which exists alongside our own. He began to sense the kami, which animated the rocks underfoot, the breeze that cooled him, and the animals grazing in the fields.
Still he spoke to no one, spirit or human. He was determined to avoid contact with those who had strayed from the path and become polluted with kegare. This taboo of defilement hung over the sick and deceased, as well as those who defiled the land or committed violent crimes. Of all of the threats to the scholar’s quest for spiritual purity, kegare was by far the greatest.
After paying his respects for the 80th time, he set out for home once more. But as darkness fell, he heard strained sobs in the night air. The scholar tried to push forward and ignore the moans. But the desperate cries overwhelmed him. Grimacing, he left his path to follow the sound to its source.
He soon came to a cramped cottage, with a woman crumpled outside. Filled with pity, the scholar implored the woman to share her sorrow. She explained that her mother had just died— but no one would help her with the burial. At that news, his heart sank. Touching the body would defile his spirit, draining his life force and leaving him forsaken by the kami. But as he listened to her cries, his sympathy soared. And so, they buried the old woman together, to ensure her safe passage into the spirit world.
The burial was complete, but the taboo of death weighed heavily on the scholar. How could he have been so foolish, to shirk his most important rule and corrupt his divine journey? After a tormented night, he resolved to go back to the shrine to cleanse himself.
To his surprise, the usually quiet temple was filled with people, all gathering around a medium who communicated directly with the kami. The man hid himself, not daring approach in case anyone glimpse his polluted soul. But the medium had other ways of seeing, and called him forward from the crowd.
Ready to be forsaken, the scholar approached the holy woman. But the medium merely smiled. She took his impure hand in hers, and whispered a blessing only he could hear— thanking him for his kindness. In that moment, the scholar discovered a great spiritual secret: contamination and corruption are two very different things.
Filled with insight, the scholar set himself back on his journey. But this time, he stopped to help those he met. He began to see the beauty of the spirit world everywhere he went, even in the city he’d previously shunned. Others cautioned that he risked kegare— but he never told them why he so freely mingled with the sick and disadvantaged. For he knew that people could only truly understand harae through a journey of their own.
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