TED

無から有を生み出す方法とは―架空の世界のつくり方(TED)

湖畔

ライフハックとしてではなく、英語学習にも極めて有用なのが、著名人が10分程度のプレゼンを行うTEDです。

TED Talksとは、あらゆる分野のエキスパートたちによるプレゼンテーションを無料で視聴できる動画配信サービスのことです。10年ほど前にサービスが開始されてから、政治、心理学、経済、日常生活などの幅広いコンテンツが視聴できることから人気を集めています。

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TEDは4000を超える膨大な数の動画があります。しかし慣れないうちは、動画の探し方や視聴のコツが分かりませんよね。この記事では、数多くのTEDを見てきた管理人(塩@saltandshio)が、心を揺さぶられたトークをあらすじと一緒にご紹介します。

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ケイト・メスナー:架空の世界のつくり方

ケイト・メスナー:架空の世界のつくり方

どうしてJ・R・R・トールキンの「指輪物語」三部作にはあんなにも訴える力があるのでしょう? 「マトリックス」や「ハリー・ポッター」は? これらの全く異なる世界をかくも鮮やかなものにし、人間や社会から物理法則まで架空の宇宙の中で一貫したルールに従って振る舞わせているものはいったい何なのでしょうか? 作家のケイト・メスナーが、皆さんのために探索し甲斐のある世界を自分の言葉によって創り出す秘訣をお教えします(約5分)。Kate Messner / How to build a fictional world.

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空想世界がリアリティを持つのには理由があった

マンガを読んでいる時、小説を読んでいる時、アニメや映画を見ている時、なぜ目の前にある文字や絵が『非現実』であるとわかっているのに、私たちは泣いたり怒ったり感動するのでしょうか

現実の世界で、『ハリー・ポッター』の7巻本を世界の何百万という本棚の上に留めているのは「重力の法則」です。

それはみんな知っていることですが、同時にJ・K・ローリング があの言葉—「魔法使い」や「杖」や「ウィンガーディアム・レビオーサ」を書いた時から、その本棚に収まった何兆というページの中では重力の法則は存在しなくなったのです。

In real life, the Law of Gravity holds seven book sets of “Harry Potter” to millions of bookshelves around the world.

We know this to be true, but we also know that ever since J.K. typed the words wizard, wand, and “Wingardium Leviosa,” that Law of Gravity has ceased to exist on the trillions of pages
resting between those bookends.

ものがたりは、言ってしまえば単語が組み合わさった文字の連なりに過ぎません。しかし、ときに現実を忘れるほどハマってしまうのが空想の世界です。どんなに本離れ・活字離れが問題になっても、この世から漫画や小説が無くなることはありませんし、その原作をもとにして映画やドラマが作り続けられています。

そして、世の中では書かれた本が絶版本だった場合、インターネットオークションなどで高値で転売されたりもします。夜は短し歩けよ乙女 (角川文庫) [ 森見 登美彦 ]では、この本にまつわる不思議について語られるシーンがあります。

「ねぇ君、ただ紙の束にインクの染みがついているだけのものを、わざわざ高い金を出して買ってくれる人がいるんだよ」と彼は感心したように言いました。「まことに本というのはありがたいものだなあ」

夜は短し歩けよ乙女 / 森見 登美彦

読者を異次元へと連れ出してくれるものがたりの数々。空想とわかっていてものめり込み、本を読み終わった後には読者の見方さえ変えてしまう、そんな空想世界はどうすれば作ることが出来るのでしょうか。そのコツを3つ紹介します。

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架空の世界のつくるコツ(1)過去・現在・未来をしっかりおさえる

まずは、物語の軸となるタイムラインを作りましょう。英語の文法や、ビジネスでも重要視されている5W1Hという考え方が、ものがたりを作るうえでも助けになってくれます。

5W1Hは、一番重要なことを先頭にもってくるニュース記事を書くときの慣行である。欧米ではふつう「Five Ws」、「Five W’s and One H」、または略して単に「Six Ws」と呼ばれるが、日本では更に「1H」を足して「5W1H」(ご・ダブリュ・いち・エイチ)とし「六何の法則」とも呼ばれる。

When(いつ) Where(どこで) Who(誰が) What(何を) Why(なぜ)したのか?

そして日本においては、「5W」にさらにHow(どのように)の「1H」を含む「5W1H」であるべきであるとされる。

Wikipediaより

まずものがたり(事件)が起きた『きっかけ』があるはずです。

私はその世界が経てきたタイムラインを作るのが好きです。今の有り様をもたらしたどんなことが過去にあったのか?

そして、架空の世界の詳細を引き出すため、質問に対する答えを考え出すのです。

I like to create a timeline showing how the world came to be. What past events have shaped the way it is now?

Then I brainstorm answers to questions that draw out the details of my fictional world.

さぁ、タイムラインが整ったら次の作業に移りましょう。

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架空の世界のつくるコツ(2)ルールをしっかり作る

その物語はどの国で起きた話なのでしょうか。現実の世界か、現実ではありえない世界なのか。ほかにも様々なルールを決める必要があります。

その世界にはどんな政府があるのか?権力は誰が持ち、誰が持たないのか?そこの人々が信じていることは何か?その社会で最も尊重されているものは?それから日常の生活について考えます。

考えるべきことはたくさんあります!

What kind of government does this world have? Who has power, and who doesn’t? What do people believe in here? And what does this society value most? Then it’s time to think about day-to-day life.

There’s so much to think about!

この作業にしばらく浸かり、質問への答えを見つけたなら架空世界創りもだいぶ進んだことになります。そこまで考えられないと思う人は、二次創作で物語を派生させるという方法を使っても良いでしょう。

『二次創作』とは、何らかの下地となる作品・表現があり、それらを元にしている創作物および創作行為を指し、英語圏では『fanfic』や『au』とも呼ばれる。同義語として『ファンアート』『二次的著作物』など。

二次創作 (にじそうさく)とは / ピクシブ百科事典より

あれもこれもと難しく考えることはありません。これなら出来そうだと思ったことを、ひとつひとつ取り組んでいけば、そのうち形になっていきます。勢いのまま進めてあとで軌道修正してもいいですし、じっくり取り組んでもいいでしょう。

タイムラインと、世界観が決まったら、いよいよ次の段階に進みます。

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架空の世界のつくるコツ(3)登場人物を解き放つ

ものがたりの舞台が整ったら、いよいよキャラクターたちの出番です。

自分の世界がつかめ、読者にも分かると思えるようになったら、登場人物をその中に放って何が起きるか見てみます。

そして問うのです。「この世界はそこに住む人々をどのように形作るだろう?どんな対立が起こりうるだろう?」

これらの問いに答えることで物語はできるのです。

Once you know your world as well as you hope your reader will, set your characters free in it and see what happens.

And ask yourself, “How does this world you created shape the individuals who live in it? And what kind of conflict is likely to emerge?”

Answer those questions, and you have your story.

いざ、作ってみると思っているような話にならないかもしれません。しかし、一番大切なことは、『書き上げること』です。一作品、一作品を積み重ねていくことで、きっと自分でも思っても見ない世界にものがたりがあなたを連れ出してくれるでしょう。

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まとめ:小説を書くのに必要なのは意志の力

ハリーポッターの原作者であるJ・K・ローリングは、25歳までに小説2作品を書き上げたものの、全く日の目を見ませんでした。27歳の頃から生活保護と住宅手当を受け、29歳で貧困と心労のため深いうつ病になったことでも知られています。

村上春樹も、しばらくは自分の経営していた喫茶店と二足の草鞋を履きながら、小説家として活動をしていました。学生なら勉強の間を縫って、社会人であれば仕事の合間に創作活動をしているでしょう。ものがたりをつくる上で一番大切なことはなんでしょうか。

真実を言うなら、想像力と自分の世界に生きようという気持ちが、小説を書き始めるのに必要なすべてなのです。

The truth is your imagination and a willingness to, figuratively, live in your own world are all you need to get started writing a novel.

誰も知らない、あなただけが知っているものがたりは、外に出ようと今や遅しと待ち構えています。出番を待っている彼らのために、どうぞあなたの想像力をおおいに膨らませてください。あなたが生み出すものがたりを、みんなが待っています。

ハリー・ポッター/ J.K.ローリング
ロンドン郊外の街角で、ある晩、額に稲妻形の傷を持つ赤ん坊が、一軒の家の前にそっと置かれる。その子、ハリー・ポッターは、何も知らずに育てられた。11歳の誕生日、突然、手紙が届く。それは、ホグワーツ魔法魔術学校への入学許可証だった!

職業としての小説家/ 村上 春樹
「村上春樹」は小説家としてどう歩んで来たかー作家デビューから現在までの軌跡、長編小説の書き方や文章を書き続ける姿勢などを、著者自身が豊富な具体例とエピソードを交えて語り尽くす。

夜は短し歩けよ乙女/森見 登美彦
黒髪の乙女にひそかに想いを寄せる先輩は、京都のいたるところで彼女の姿を追い求めた。二人を待ち受ける珍事件の数々、そして運命の大転回。山本周五郎賞受賞、本屋大賞2位、恋愛ファンタジーの大傑作!

英語全文

In J.R.R.’s world, Gandalf is one of five wizards sent by the Valar to guide the inhabitants of Middle Earth in their struggles against the dark force of Sauron. Gandalf’s body was mortal, subject to the physical rules of Middle Earth, but his spirit was immortal, as seen when he died as Gandalf the Grey and resurrected as Gandalf the White.

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According to the Wachowski’s script, an awakened human only has to link up and hack the neon binary code of the Matrix to learn how to fly a helicopter in a matter of seconds. Or if you are the One, or one of the Ones, you don’t even need a helicopter, you just need a cool pair of shades.

Cheshire cats can juggle their own heads. iPads are rudimentary. No Quidditch match ends until the Golden Snitch is caught. And the answer to the ultimate question of life, the universe, and everything is most certainly 42.

Just like real life, fictional worlds operate consistently within a spectrum of physical and societal rules. That’s what makes these intricate worlds believable, comprehensible, and worth exploring. In real life, the Law of Gravity holds seven book sets of “Harry Potter” to millions of bookshelves around the world. We know this to be true, but we also know that ever since J.K. typed the words wizard, wand, and “Wingardium Leviosa,” that Law of Gravity has ceased to exist on the trillions of pages resting between those bookends.

Authors of science fiction and fantasy literally build worlds. They make rules, maps, lineages, languages, cultures, universes, alternate universes within universes, and from those worlds sprout story, after story, after story. When it’s done well, readers can understand fictional worlds and their rules just as well as the characters that live in them do and sometimes, just as well or even better than the reader understands the world outside of the book. But how? How can human-made squiggles on a page reflect lights into our eyes that send signals to our brains that we logically and emotionally decode as complex narratives that move us to fight, cry, sing, and think, that are strong enough not only to hold up a world that is completely invented by the author, but also to change the reader’s perspective on the real world that resumes only when the final squiggle is reached? I’m not sure anyone knows the answer to that question, yet fantastical, fictional worlds are created everyday in our minds, on computers, even on napkins at the restaurant down the street.

The truth is your imagination and a willingness to, figuratively, live in your own world are all you need to get started writing a novel.

I didn’t dream up Hogwarts or the Star Wars’ Cantina, but I have written some science thrillers for kids and young adults. Here are some questions and methods I’ve used to help build the worlds in which those books take place.

I start with a basic place and time. Whether that’s a fantasy world or a futuristic setting in the real world, it’s important to know where you are and whether you’re working in the past, present, or future. I like to create a timeline showing how the world came to be. What past events have shaped the way it is now?

Then I brainstorm answers to questions that draw out the details of my fictional world. What rules are in place here? This covers everything from laws of gravity, or not, to the rules of society and the punishments for individuals who break them. What kind of government does this world have? Who has power, and who doesn’t? What do people believe in here? And what does this society value most?

Then it’s time to think about day-to-day life. What’s the weather like in this world? Where do the inhabitants live and work and go to school? What do they eat and how do they play? How do they treat their young and their old? What relationships do they have with the animals and plants of the world? And what do those animals and plants look like? What kind of technology exists? Transportation? Communication? Access to information? There’s so much to think about! So, spend some time living in those tasks and the answers to those questions, and you’re well on your way to building your own fictional world.

Once you know your world as well as you hope your reader will, set your characters free in it and see what happens. And ask yourself, “How does this world you created shape the individuals who live in it? And what kind of conflict is likely to emerge?” Answer those questions, and you have your story.

Good luck, future world-builder!

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